気づけばRSの納車からもう半年経った。まだロンツーはしてないが、日帰りツーリングでだらだらと走っていたら走行距離が8,000kmを超えてしまった。RSが素晴らしいバイクであるという感想は変わりないが、今回はあえて細かい粗探しをしてみたいと思う。高級車であるが故にどうしても気になってしまう点は存在する。なお、本当に重箱の隅をつつくような内容となっているので、走る・止まる・曲がる機能には全くケチのつけようがないことは先に申し上げておく。
※ファースト・インプッションは、以下の記事をご覧ください。
モニター関連
日本だと使えない機能がある
正直、これが一番ムカつく点であると言っても過言ではない。メインメニューの項目のひとつ、ナビゲーションとコネクテッドアプリのことである。
メインメニューに燦然と輝くこの項目。日本では全く使うことの出来ない機能である。本来であれば、BMWのスマホ用コネクテッドアプリを接続して、車両のTFTモニターに簡易なナビを表示できるという機能なのだが、アプリ側が日本語も含め日本に全く対応していないため、完全に死んでいる機能になっている。肝心のアプリも、日本仕様に対応する系は今の所微塵もない。使えないなら、せめてメニューから消してくれ。
コネクテッドアプリも、ガソリン残量とかサービスデータとかは一応見ることが出来るのだが、前述の通り地図は日本非対応。というか、アプリ自体が日本語に対応していない。
車両と接続中は、走行速度からアクセル開度、バンク角、ブレーキ圧など結構色々記録してくれるので、アプリそのものは優秀なのかもしれない。けれど、地図が非対応なのでは何の意味もない。
日本市場でもそこそこの売上があるんだから、BMWジャパンはもっと頑張るべき。
最近発表された新型のR1250RTは、10インチオーバーの大きなモニターが売りのひとつになっている。しかし、アプリ側のナビが対応していないので、宝の持ち腐れになるんじゃないだろうか…。
ボタンの反応が微妙に悪い
メニュー画面の遷移の際、操作からワンテンポ遅れて切り替わることがある。気にならないと言えば気にならないけど、逆に言えば気になると言えば気になる。もう少しレスポンスが良くてもいいんじゃないだろうか。曲数の多いプレイリストを読み込んでいるときのメディア(音楽)画面で顕著。
Bluetoothが時々不安定
一度車両とのペアリングしてしまえば、それ以降はインカムもスマホもイグニッションON時に自動でペアリングしてくれるのだが、たまに接続に失敗することがある。大抵はどちらかを再起動すれば解消されるが、若干面倒。
スマホのプレイリストもたまに読み込んでくれなかったりする時がある。これも再接続か再起動で大抵は直る。ただ、なぜかSpotifyのプレイリストは読み込んでくれない(Apple Musicは普通に読み込む)。同様の症状の方がいらっしゃったら教えて下さい。
車体関連
スタンドが長い?
スタンドが長いのか、それとも取り付け位置が低いのかはわからないが、スタンドを立てた状態でも車体があまり傾かない。傾斜のある所や、足場の悪いところに駐車する際に結構難儀する。場所によってはほぼ直立状態だったり、下げ切る前にスタンドが地面と接触してしまい、立てられないこともある。
スタンドを払うときも、少し右側に傾けないと払えない時もあり、重量車なのでハラハラする場面もたまにある。サイドスタンドエクステンションのような厚みのあるものは、上記理由からおそらく取り付けられないと思う。スタンドはもう少し短くっても良かったんじゃないかな。
使い勝手のよくわからないウインカーオートキャンセラー
実は、納車されてからもしばらく気が付かなかった機能。一定条件下で作動するウインカーオートキャンセラーが搭載されてるのだけど、どのタイミングで作動するのかいまいちよくわからない。
説明書によると
速度30km/h未満:50m走行後。
速度30km/h~100km/h:速度に応じた走行距離後または加速時。
速度100km/h以上:5回の点滅後
とのことである。2番目の「速度に応じた走行距離」ってのがいまいちわからなくて、大きめの交差点だと曲がっている最中に消えていたりする。逆に、消えるかなと思って放置してるといつまでも消えなかったりする。別にあってもなくても困らない機能なような気もする。ただ、3番目の「100km以上のとき」は、高速道路での車線変更時に便利。全く役に立っていないわけではない。
ヘルメットロックがない
キーレスとは言え、やっぱりヘルメットロックは欲しかった。私はワイヤーロックをシート下に常備しているけど、国産車なら割と標準装備だし、高級車だから付けておいてほしかった。一応キジマから出ているR1200RS用のものが流用できるが、ワンキーではなくなってしまうので、キーレスであるというスマートさに欠ける。なんとなく負けた気になるし
インナーフェンダーが欲しい
割と泥はねするので、リアのインナーフェンダーを装備していてくれるとありがたかった。一応、リアサスには簡易な泥除けがついているけど、完全に力不足である。
写真は水気の多いトンネルを通過した後に撮影したものだが、サスペンション、スイングアーム(ドライブシャフト)、パニアケースのステー等に泥水が跳ねているのが分かる。
サス回りは入り組んでいて洗いにくいし、電サスのため、あまり直接に水をかけたくもない。そういう意味でも、インナーフェンダーは欲しい。社外品で装着しようかなと思っている。
(追記)
リアフェンダーを装着したよ。
まとめ
以上、半年乗ったRSの細かい粗探しをしてみた。最初に述べたとおり、エンジンや操作性に関わる点ではケチのつけようもない。ただ200万を超える高級車だからこそ「どうせなら…」という、気になってしまう点があるのもまた事実である。所詮は粗探しなので、気にならない人は全く気にならないだろう。カスタムでどうにかなる部分もあるしね。
ただ、コネクテッドアプリの日本対応は是が非でもお願いしたい。
でもそうなると純正ナビが売れなくなるからしないだろうな
(おわり)