貧乏人のBMWモーターサイクル

貧乏人がBMWのバイクでツーリング行ったりするブログ

トンネル探訪と日本海ツーリング

 たまには紀伊半島以外にもツーリングに行こうということで、なんとなく思いついたルートを実行してみることにした。美山(周山街道)や琵琶湖と言えば、関西ライダーの日帰りツーリングのメッカとも言える場所で、私も幾度となく足を運んでいる。思っている以上にこの両者の距離は近いので、ついぞ通ったことのなかった国道303号と、一度行ってみたかった滋賀県にあるトンネル杉本隧道を尋ねるべく、ちゃちゃっと走ってきた。ツーリングなんて、いつも思いつきだ。

 

もくじ

 

今回のルート

いつものマイマップ。これ結構便利だ。

国道162号を小浜まで北上し、エンゼルラインに立ち寄った後、国道303号を通り、琵琶湖北岸を走るルート。美山までは下道でアクセスする。休日で草津~大津付近が混雑していたので、この日は米原ICから高速で帰宅した。

 

国道162号とネズミ捕り

国道162号は別名を周山街道といい、関西ライダーにとっては馴染み深い場所である。道中の道の駅美山ふれあい広場は特に有名で、私もそこのジェラートの大ファンである。が、今回は営業時間外の早朝に通過するのでスルーする。

美山から名田庄の道の駅までは30分もかからない。

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道の駅名田庄

ワインディングが楽しいルートだけども、それに比例するように取締も多い。いつかの警察24時かなんかで、ヘリを使った取締がフィーチャーされていたこともあったと思う。この日は峠道ではなく、道の駅をさらに北上したところの直線路でネズミ捕りをしていた。流れが早くてスピードが乗りやすい道なので、通行の際は注意。

 

エンゼルラインへ

国道162号を抜け、小浜市内に入り、海岸線をしばらく走るとエンゼルラインがある。この道路、元は有料道路であったらしいのだけど現在は無料開放されている。正直なところ特に何もない道で、山頂の駐車場は広大な割に売店のひとつもないし、路面状態もなかなかに悪く(土砂・落石が多い)という一見するといいところなしの道路なのだが、景色がいいというただそれだけの理由でアクセスする価値がある。

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エンゼルライン山頂駐車場にて

山頂駐車場からは若狭湾が一望できる。

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定番となったコーヒーツー

そこまで人の往来も多くないので、コーヒーを淹れてのんびりできます。ただ前述の通り道は結構荒れているので、ワインディングを求めて行くと微妙かもしれない。

国道303号で琵琶湖まで

エンゼルラインで一人寂しく海を眺めたあとは、国道303号で琵琶湖を目指す。もともとは、このまま来た道を戻って美山でアイスでも食べて帰ろうかなと思ってたけど、天気も良かったのでもう少し走ることにした。こういう自由度がソロツー最大の魅力だね。

途中、道の駅若狭熊川宿で休憩。思えばここに立ち寄るのは初だ。

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道の駅若狭熊川宿

琵琶湖と日本海のちょうど中間地点くらいにある。このあたりは食事処が固まっていて、休憩地点にはちょうど良さそうだ。例のアレが未だに猛威を振るっている中だったけど、人出は結構多かった。私は10分くらいで退散。ソロツーのときは休憩時間短くなりがち。

国道303号は走りやすいけど交通量は結構多めで、ダラダラと流れている印象だ。国道367号との交差点付近や、高島バイパスのインター付近では流れが遅くなる。

琵琶湖からは、メタセコイア並木→マキノ追坂峠(昼食)→海津大崎奥琵琶湖パークウェイと走る定番のビワイチルートを走った。もっとも、メタセコイア並木は人が多いし、インスタ映えにあんまり興味がないので毎回素通りだけど…。

あと、自分の記憶ではここ数年に渡って、国道8号とさざなみ街道の交差点で延々と交差点改良工事か何かをしている。この日も交差点を先頭に藤ヶ崎トンネル付近まで渋滞していた。塩津バイパスの関係なんだろうか?

 

杉本隧道

さて、余呉湖から少し北上した先、ウッディパル余呉のある県道285号と国道303号をつなぐ県道284号に、杉本隧道というトンネルがある。自分も何で知ったか忘れたけど、結構印象的だったのか、行きたいところリストにメモしてあったので今回立ち寄ってみた。

狭い峠道を登っていくと、それは突如目の前に現れる。

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杉本隧道

なかなかの雰囲気。

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正面から

トンネル内部は直線になっていて、入口付近はレンガ積みだ。幅員2.0m制限が示すとおり、車同士の離合は出来ない狭さだ。奥に行くとコンクリート吹付けや鉄の枠組みで補強が入っていてキメラ化している。内部は湧き水で水浸しで、一度通り抜けただけでRSは泥まみれになってしまった。

調べてみたところ、トンネルそのものは大正8年の竣工で、当時はすべてレンガ積みであったらしい。過去に一度大規模な修繕を行って、現在の姿になっているそうだ。全面レンガ積みもなかなか迫力のある見た目だったに違いないけど、この継ぎ接ぎだらけの姿もそれなりに趣があると思うのは私だけだろうか。

ちなみに交通量は結構多く、地元ナンバーの車は躊躇なくトンネルに突入していくのが印象的だった。

 

まとめ

今回記事にしたエンゼルラインは静かで景色も良く、何より無料なので個人的にはオススメのスポットである。三方五湖レインボーラインよりも楽しめるんじゃないだろうか。国道303号は特に言うこともないけど、琵琶湖周辺は今の時期はかなり快適に走れる。夏になると湖岸はかなり混むし、そもそも暑いのであんまり行く気が起きなくなっちゃうからね。

杉本隧道は思っていた以上にいい感じの場所だった。こういった旧道的な場所は今後も積極的に行ってみたい。RSではちょっと図体が大きいし重いので、オフ車が欲しくなるな。

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杉本隧道とRS

琵琶湖ツーリングもただビワイチするだけでは飽きるので、日本海側まで出てみたり、少し湖岸から離れて色んな所に立ち寄ってみるのも面白いかもしれない。とか言いつつ、あんまり観光してないんだけど…

 

さて、こんな箇条書き列挙の毒にも薬にもならない記事にまとめが必要なのだろうか。それだけが疑問だ。

 

(おわり)

 

紀伊半島のツーリング地図を作った

 本ブログのツーリングレポートがほぼ紀伊半島で構成されていることからお察しの通り、年中日帰りツーリングに邁進している私の行き先の9割は紀伊半島が占めている言っても過言ではない。

それだけ紀伊半島に行ってるんだから、なにか形にしたほうがいいかなと思い、備忘録として作成している紀伊半島ツーリングマップをここで公開することにする。なお、ツーリングマップとか大それたことを言っているけど、グーグルマップのマイマップ機能を使ってポイントを設置しただけなので、過度な期待は禁物。

ツーリングマップル見たほうが早いじゃん」とは言わないでいただきたい。事実なので。なお、本地図での紀伊半島の定義は、「中央構造線より南」としている。

 

本地図には

  • ツーリングルートたる主要な道路
  • 温泉
  • 道の駅
  • 主な観光スポット(主観)

を掲載している。道路はほぼ国道のみ、温泉は私の知っている箇所すべて、道の駅はほぼ全て網羅したつもりである。行ったことのある温泉は料金と泉質、施設の概要と私見を掲載している。観光スポットはオマケみたいなもので、沿道からすぐアクセスできる場所のみを暫定的に記載した。と言うか、今までツーリングでほとんど観光したことなかったから書けないだけだった。なお所々に掲載している私見は、あまりアテにはしないでいただきたい。そもそもこの地図自体もともと公開する予定がなかったので、備忘録的側面が強いためである。

一応、公開するにあたり参考までにサンプルルートもいくつか掲載したので、もし紀伊半島にあまり行ったことがなくルートに悩んでいる方が居たら参考にされたい。

ところで、飲食店の情報が極端に少ないのは、仕様ではなく私がほとんど出先で冒険しないためである。美味しそうなごはん屋さんを見つけても入る勇気が起きず、結局道の駅過コンビニで済ますという結果に終わることが多いのだ。なので、紀伊半島にある美味しいごはん屋さんを知っている方、ぜひ教えて下さい。

 

さて、本地図を作るために過去に撮った写真を見返したりしていたけど、本当に紀伊半島にしか行っていないという事実が改めて明らかになった。冒頭で9割と書いたが、これはマジの9割である。

これほどまでに紀伊半島ばかり行っているのにはいくつか理由がある。ひとつは、私の考えるいいツーリングの三要素が「海(水辺)・山・温泉」であるという点。紀伊半島はこの三要素が全て揃っているので、とりあえずここに行けば失敗しないという安心感がある。

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紀伊山地

一度走れば雄大な山脈から巨大なダム、広大な太平洋まで一手に楽しめるというわけである。

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橋杭岩

ふたつめに、紀伊半島のツーリングルートは下道と高速がほぼすべてのエリアで直結しており、余計な市街地走行を一切しなくていいという点。高速降りれば即ツーリング先、というわけであるので、余計な渋滞に巻き込まれるリスクが低い。

みっつめが、エリアが広大ながらルート組み合わせの選択肢が多いので飽きにくいという点。高野龍神スカイラインだけ走って帰るショートツーリングもいいし、169号から42号(潮岬)まで南下して大回りするのもいい。

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十津川村

山間ルートだけ走ってもいいし、309号や425号といった酷道にチャレンジも出来る。その場でのルートチェンジも容易なので、とにかくいろんな走り方が出来るのである。

 

という訳で、これからも紀伊半島の魅力をお届けすべく頑張っていきますので、よろしくお願いします。みんなも紀伊半島にどんどん来てくれ。そういえばR1250RSについて書くんだったっけな、このブログ。

 

(おわり)

【R1250RS】純正オイルを諦めた貧乏人によるオイル交換

 純正オイルが高い。めちゃくちゃ高い。

以前の記事では偉そうに「必要経費だ」とかのたまっていたが、よく考えなくても3,740円/L公式サイト掲載価格)はなかなかの価格である。そりゃBMWのバイクなんか乗り回してるおじさま方は、常日頃からぶん殴って気絶させられる位の量の札束を持ち歩いてブイブイいわせてるんだろうけど、私は貧乏人なのだ

なので、当面オイルは純正を諦めて、自分で買ってきて交換することにする。

 

さて本題。

現在、高山のRSの走行距離は5,300kmほど。

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走行距離 5,332km

納車されてから約4ヶ月半なので、この調子だと半年で10,000kmコースである。

前回オイルを換えたのは初回点検のとき。その時の走行距離が1,200kmくらだったはずなので、4,000kmでの交換となる。ディーラーでは3,000kmおきの交換を推奨していると説明を受けたが、ネットには5,000km毎と書いてあるサイトもあるし、説明書には10,000km毎にオイルフィルターと一緒に交換しろとしか書いていない。なので、無難に3,000~5,000kmの間で交換しておけば間違いないだろう。

 

今回入れるオイルはこれ。

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Castrol Power1 Racing

カストロールのPower1 Racingである。純正オイル入れない派のBMW乗りにはド定番のオイルで、BMWの指定スペックを(ほぼ)満たしている。聞くところによると、ADVANTECHブランドができるまでのBMW指定オイル、かつドイツ本国では未だに指定だとか。Amazonで4L缶を4,480円で購入した。その価格、純正オイルの実に3分の1である。お得と言っていいのかは分からないが、間違った選択ではないことは明らかだ(多分)。

ドレンワッシャはキジマの純正相当品を購入。

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キジマのドレンワッシャ

1個で330円なので割高感はあるが、純正部品(07119963340)の互換品なので間違いがないので安心。

抜いたオイルはぼちぼち汚れていた。ドレンボルトの締め付けトルクは42Nmらしいので、そのとおりに締める。

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トルク管理

らしい、というのは何故か説明書にドレンボルトの締め付けトルクが記載されていないからである。アクスルの締め付けトルクは記載されているのに、ドレンボルトの締め付けトルクが記載されていないのはどういうことだろう。自分でやるなということなのか、それともテキトーでいいよということなのか…。ググったら1250GS乗りの方のブログに42Nmという記述があったので、それに倣った。別に、手ルクレンチでもいいのかもしれないけど、一応…。

オイルは3Lほど入れた後、5分間暖気した時のオイルレベルで調整した。正確に計ってないけど、3Lと少し入ったと思う。

今回要した費用

  • カストロール Power1 Racing 4T 4L ・・・ 4,480円
  • キジマ ドレンワッシャー ・・・ 330円
 合計 ・・・ 4,810円(※2021.4時点でのAmazon価格)    

 

さて、純正高級オイルから変えてみた感想だが…

全く違いがわからない。シフトが若干硬くなったかも、とか、なにかアクセルフィーリングが違うかも、とかはあるけど、おそらく全部気のせいである。しょせん、高山程度のしょうもないライダーにはどんなオイル入れたって分からないのだ。なので、バイクにダメージさえなければそれでいいと思う。

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高野山 はなさかドライブイン

オイルを交換した翌日に、高野龍神スカイラインを走ってきた。RSはいつもどおり元気で、やっぱり違いはわからない。燃費も変わらない。件のメカノイズもそのままである。同じRS乗りのTwitterフォロワーから、「Power1 Racingに変えたらメカノイズが小さくなった」とのリプライをいただいたが、高山の場合は特に変わらなかった。大きくなった気もするし、小さくなった気もする。要するに気のせいなのだ。

 

というわけで、一回目のオイル交換が終了した。次のオイル交換は走行距離が9,000km前後になったときで、フィルター交換もしなければならない。走行距離的に、ディーラーの10,000km点検と被りそうなので、自分で交換するかディーラーで点検と同時に交換してもらうか考え中だ。でも、高いから自分で交換するんだろうな、多分。

 

(おわり)

高野龍神スカイライン朝駆けのすすめ

 またもや紀伊半島の話題。

 

さて、関西ライダーの定番ワインディングといえば、高野龍神スカイラインをまっさきに思い浮かべる人が多いと思う。ところどころ荒れているものの、全長50kmほどのワインディングは走りごたえがあり、高野山龍神温泉にと観光地にも事欠かない。

ライダーにとっての楽しみはもちろんワインディングだが、上述の通り人気コースであるために全線を誰にも邪魔されず思いっきり走るというのはなかなか難しい。だが、とあることをするだけで道も温泉も貸し切りで楽しめてしまうのである。

今年の冬期通行規制が3月25日に解除されたので、わたくし高山も早速行ってきました。

 

もくじ

 

今回のルート

岸和田和泉インターチェンジからアクセスする前提のルートとなっている。大阪方面から高野山に向かうならこのICで降りるのが最短なので、多くの人がこのルートを通ってるんじゃないかと思う。ついでに、高野龍神スカイラインのトイレ情報も記載しておいた。

 

朝駆けのすすめ 渋滞回避編

早起きは三文の徳なんて言うが、実際早起きすれば誰もいない道を楽しめるのだ。

大阪市内から出発するのであれば、朝5時くらいに出発することをおすすめしたい。5時に出発し、阪神高速と阪和道を乗り継いで行けば、6時40分前後に国道480号線の道の駅くしがきの里にだいたい到着できる。

早起きをおすすめする理由の一つが、くしがきの里までの国道480号の渋滞回避だ。大阪方面から高野山にアクセスする場合の最短経路なのだが、国道170号と480号の交差点がとにかく混むのだ(地図中A地点)。

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170と480の交差点にて(2020年8月)

右折信号の時間が短いのと、480号に入ってすぐに地元野菜の直売所があるためとにかく混む。夏場は10時台に到着しようものなら通過に15分程度も覚悟しなければならないレベルだ。
なので、直売所も道の駅も開店前の時間に通過してしまえば、渋滞に巻き込まれるはずもないのだ。 

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道の駅くしがきの里

店は営業時間外だが、トイレと自販機は使えるので問題ないだろう。朝食が必要ならこの先にローソンとファミリーマートがあるのでそこを利用すればいい。

ところで、よくスタート地点にするこの道の駅だが、指定管理者が交代することによるリニューアル中らしく、すっからかんになっていた。まあ、空いている時間に行くこと自体が少ないんだけど…。

 

朝駆けのすすめ 誰もいないワインディング編

渋滞回避もそうだが、早起きする最大の理由がこれである。

5時に出発し、6時40分頃にくしがきの里に到着できれば、7時15分前後には高野山を登りきっているはずだ。高野山へのメインルートとなる国道480号は、ほぼ全線が2車線なものの道幅は狭く大型バスも通るのでペースは遅く、ときに渋滞も発生する。その解消のため道路工事が行われているが、そのせいで渋滞したりもする。だが早朝なら無縁の話である。

もちろんそれは高野龍神スカイラインに入ってからも同じ。

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貸し切りのワインディング

前走車も対向車もほぼいない、快適なワインディングを思いっきり楽しめる。

昨年の8月~11月までの期間、実際に毎月2、3回ほぼ同じ時間(朝5時)に自宅を出発して検証したがすべて同じ結果であった。多くの観光客が訪れる真夏や紅葉シーズンでも、早朝なら貸し切りなのだ。

注意すべきは気温差で、4月初頭のこの日は麓も肌寒く10度を下回っていたが、高野山に登りきったときには氷点下に達していた。

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外気温1度

この日は路面がドライだったので何事もなかったが、前日が雨だった日は春先でも注意が必要だろう。真夏以外は、何か一枚ジャケットの下に着れるものを持っていくことをおすすめする。一方、下界が暑い夏場は特に最高で、暑くなる前に山に登りきれるし、高野龍神スカイラインは標高が高いのでかなり涼しく、快適そのものである。

ワインディングを流しつつ、途中のごまさんスカイタワーで10分ほどの小休止を挟んで道の駅龍神まで降りてきて、時刻はだいたい8時過ぎだ。

ガソリンが心もとない場合、道の駅龍神から2キロほど南下したところに土日も早朝から営業しているガソリンスタンドがある。

 

龍神温泉(後述)でゆっくり温泉を楽しんで折り返しても、登り始めた車やバイクとすれ違いはするものの高野山方面へ北上する車はまだ少ないので、変わらず快適である。

1時間ほど温泉に入りスカイラインを再び駆け抜けて、高野山の大門付近に戻ってきたときの時刻が10時くらい。麓から高野山を目指し登ってくる車で480号が混み始める時間だが、そんな光景を尻目に優雅に下山できる。

夏場なら大門から少し下った先にある、はなさかドライブインでみかんソフトを食べるのもいいかもしれない。

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みかんソフト

値段は350円。おすすめです。

 

ところで、RSが納車されてから初めて高野龍神スカイラインを走ったけど、やはり本当によく曲がるバイクだと思う。よく曲がると言うより、明らかに自分の技量以上に曲がっている。ユメタマもよく曲がるけど、ライダーの入力に素直なバイクなので、自分の技術レベル以上は曲がらないし曲げられない。けれど、RSは「曲がってくれる」と言ってもいいくらい曲がるのだ。コーナリング中の安定感も抜群だし、トラコンも自然な感じで介入してくれる。電サスのおかげか、ギャップの突き上げも小さいので荒れた箇所も安心して走れる。まさに「コケる気がしない」ってのはこのことだと思う。危険なバイクだね、これは。調子に乗りすぎるとそのうち痛い目を見そうだ。

 

朝駆けのすすめ 温泉編

早起きで得するポイントその3である。7時過ぎにスカイライン入りし、それなりのペースで駆け抜ければ8時過ぎには龍神温泉に到着できるだろう。元湯は朝7時から営業しているので朝風呂を楽しむことができる。当然ながら、ここも朝は人が少なくて快適だ。さすがに貸し切りとまでは行かないけど、混雑してることは今まで一度もなかった。

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龍神温泉元湯

入浴料は800円。内湯2つ、露天1つで源泉かけ流し。空いてる時間に行くと思いっきりくつろげるのでお得感がある。朝風呂は人類に許された中でもかなりの贅沢だし、なによりワインディングを走ってきた体に沁みるのだ。ここでリセットして、折り返しに備えることができる。

 

朝駆けのすすめ 番外編

出発時間や休憩時間を調整すれば、高野山で人気のとんかつ屋であるとんかつ定でお昼ごはんを食べて帰ることもできる。ツーリングマップルにも掲載されている有名店で、デミグラスソースのかかったとんかつがとても美味しい。おすすめはもちろんとんかつ定食(990円)。

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とんかつ

お昼時になるとライダーや地元民でかなり賑わうのだけど、朝駆けしたなら開店に時間を合わせることも容易いし、何より早起きなのでお腹も空いてる頃合いである。

 

まとめ

ここまで読んでいただければ、高野龍神スカイラインを朝駆けすることがいかに快適かお分かりいただけたかと思う。ことワインディングでは、遅い前走車はイライラの原因で、抜こうにも抜けない時はストレスそのものであるが、朝駆けすればそのような問題はほぼ起きない。少なくとも今まで私はそのような事態には遭遇していない。

そして、朝駆けは取締に遭いにくいという副次効果もある。下山する10時頃に麓からまさに登ってくるパトカーには何度か遭遇したものの、朝駆けでスカイラインを走行中に取締に遭遇したことは一度もない。取締のいかんによらず安全運転で

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道の駅龍神にて

登る前の麓の渋滞で体力を持っていかれたりするのもアホくさい話だし、どうせライダーはあんまり観光しないんだから、いっそ早起きして道(と、温泉)だけ楽しんで、観光は帰りにでもしたらいいのだ。

 

というわけで、早起きは本当に三文の徳なので、ぜひ皆さん高野龍神スカイラインを朝駆けしてみてはいかがでしょうか。

 

(おわり)

【国道168号】山と温泉ときどき道路の紀伊半島ツーリング

   ツーリングのネタが思いつかないとき、とりあえず紀伊半島に向かうことが多い。

と言うより、ほとんどのツーリングを紀伊半島に費やしていると行っても過言ではない私であるが、今回のツーリング記事もまたもや紀伊半島である。

なぜ紀伊半島にこだわるのかと言えば、ひとえに海にワインディングに温泉となんでも揃っているからであり、走ってて楽しく全く飽きる気配がないのが理由だ。

なんか書き出しがこの前の記事と似通ってきているが、今回も引き続き海なしのツーリングとなります。

 

もくじ

 

今回のルート

 今回のルートは以下を参照されたい。

 道の駅くしがきの里をスタートし、京奈和道で五條ICへ。そこからは168号、311号、424号を経由して有田川町に至るルートとなっている。大阪市から出発したとすると走行距離は概ね370kmほどで、朝出発すれば夕方には帰ってこれる。休日にちょっと走るには丁度いい距離感だと思う。

観光は…してません。

 

国道168号を走る

十津川温泉郷に向かって、五條ICから168号を南下していく。

 

工事が進むバイパス

紀伊半島においての国道168号の立ち位置はやはり、五條市新宮市のメインルートである、の一言に尽きるだろう。関西から熊野本宮大社新宮市へアクセスする場合の最短ルートでもある。紀伊半島を南北に縦断する主な3つの国道(371号・168号、169号)のうち、最も沿線に見どころが多いルートであるとも言えるだろう。

重要な国道である168号だが、未だに未改良区間(線形不良・離合困難等)が残るという問題点も抱えており、その改善のために道路改良事業が複数箇所で行われている。

その事業のうち、五條市から南下していくとまず最初に目につくのが阪本工区だ。

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(仮称)新阪本橋建設現場

道の駅吉野路大塔を南下した先で、天ノ川に新しい橋を架け、その先はトンネルで山をぶち抜く計画らしい。

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新阪本橋、別アングルから

別角度から見るとこうなる。ちょうど目の前にある道路が168号の現道なのだが、ギリギリ2車線あるかどうかの幅であることがお分かりだろうか。

一年前に行ったときはまだ橋桁すら無かったのだが、この調子だとトンネルも一瞬でできてしまいそうな気がする。道路の計画では、この橋より北側は道の駅すらトンネルでバイパスしてしまう計画のようだが、その場合旧道沿いに残ることになる道の駅の扱いはどうなるんだろうか…。

 

その他の道路事情とか

バイパスの工事は着々と進んでいるが、それでも未改良区間はまだ残る。大塔の道の駅以南は、2車線なったり1車線になったり、かと思えば突然高規格なバイパスが現れたりと目まぐるしく変化して結構面白い。特に高架になっているバイパス区間は京奈和道よりも道幅が広いんじゃないかと思うくらいの高規格道路で流れもかなり速いのだが、それが突然終わってまた1車線に戻ったりする。

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1車線の区間

その未改良区間も、道路の整備状態は非常によく酷道って訳ではないのだが、見通しがあまり良くないところもあるしバスとかの大型車も普通に来るので、やはり危ないと言えば危ない…かもしれない。

バイクにとってはなんともない道なのだが、何より気をつけるべきなのは危ない運転をする他の車だと私は思う。この道を走ってると、センターラインを割ってショートカットするような走りをする車(しかも結構な速度で)を割と頻繁に見かける。対向車の存在を認めるやいなや急ブレーキを踏んだりと、見てるこっちがヒヤヒヤするような危ない運転をする車がいるので、ライダーの諸兄にいたっては道幅が狭い区間を走る時には十分注意されたい。

こういう輩に轢き殺されるリスクが減るなら、バイパスができるのはいいことなのかもしれない。秘境感が失われるのはちょっと残念だが、背に腹は代えられないと言うしね。

 

風屋ダム

この前の記事にしたツーリングでも行ったけど、再び風屋ダム。ライダーはダムが好きなのだ。

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風屋ダムの梅

特に何もない場所だが、梅の花が咲いていた。この記事公開する頃には桜の季節になっているかもね

 

十津川温泉と釜飯

168号を走るからには、目的地はもちろん十津川温泉だ。

温泉の前に、まずは昼飯というわけで再びの釜飯ということで。

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ドライブイン長谷川

私がよく寄るのはここ、ドライブイン長谷川だ。二津野ダム湖畔にある定食屋で道の駅十津川郷からはバイパスで15分くらい、大きめの看板があるので走ってて見落とすことは無いと思われる。

平日は他にもメニューがあるらしいのだが、休日はたいてい山菜釜飯定食(税込1,320円)オンリーとなっている。釜飯が目当てなので困りはしないけど…

もちろん、釜飯はちゃんと美味い。

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山菜釜飯

炊きたての釜飯と味噌汁、漬物がセットになっている。釜飯はしっかりめの味付けがしてあり、椎茸・山菜・鶏肉がふんだんに使われており結構なボリュームがある。

何気にセットの浅漬もたくさん盛り合わせてあるので、漬物をおかずに釜飯をいただく感じになるとも言える。何にせよ美味しい。

 

腹が満たされたらお次は温泉。

十津川温泉郷湯泉地温泉十津川温泉・上湯温泉の3つが存在し、今回は十津川温泉に入るこにした。

ドライブイン長谷川から歩いてほど近く、公衆浴場の庵の湯へ。ちなみに、バイクは村営駐車場にバイク置き場がありそこに駐車可能。料金は無料だった。

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庵の湯

ダム湖に向かって階段を降りていくと受付がある。入浴料金は500円で、脱衣場含め施設は思っていたより狭めだった。しかしながら硫黄臭あって若干のとろみがある泉質は素晴らしく、シャワーからも源泉が出ており村全体で源泉かけ流しを推しているだけはあるなと実感できる。内湯のみだが、窓からダム湖が一望できて眺めは悪くない。施設も木造りで清潔感があり、リピートしたくなるクオリティで満足だった。

道の駅水の郷日高川龍游で鴨と戯れる

温泉に入った後は、さらに南下して311号から424号へと抜けていく。311号と424号はともに快走路で流れは結構速い。田辺市から有田市まで一気に駆け抜けることができる。あまりにも流れがいいものだから、十津川温泉を出てから道の駅水の郷日高川龍游まで一度も止まることなくたどり着いた。

さて、日高川沿いにあるこの道の駅には数羽の鴨が居着いており、えらく人に慣れているので間近に観察することができる。施設のポスターにも鴨のイラストが登場することから、広く認知されている存在らしい。

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駅の施設から河原に降りる階段があり、降りたすぐ先に常に数羽がいる。

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カモ

来る人来る人が餌を上げてるからなのか、堂々たる体格である。

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かも

道の駅の店員に尋ねたところ、「別に飼っているわけではないが、餌をやっていたりしたら居着いた」とのことであった。

というわけで道の駅日高川龍游、鴨好きの人にはおすすめです。ちなみに、レストランで鴨鍋が振る舞われていたりといったことはないので安心されたい。

424号はこの道の駅から先も交通量の少ない快走路が続く。沿線には、特に何もない。

 

まとめ

特にまとめるべき内容も思いつかないが、以上が本ツーリングの全貌である。

国道168号は変化に富む楽しい道で、沿線に見どころも多くダムに川に渓谷にと、紀伊半島の山要素を凝縮したような道だ。道路改良工事が進んで秘境感は薄れつつあるものの、日本の土木技術の粋を感じることができるバイパスを見ることができるのも悪くない。京奈和道からのアクセスも良く、関西圏からの初のロングツーリング先にもおすすめだ。実際、私も中免を取って初めてロングツーリングに行った先がここ十津川村であった。

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十津川村の入り口

紀伊半島のツーリングは道の組み合わせパターンも温泉もまだまだ沢山ありネタが尽きないので、今後もしばらく紀伊半島のツーリングレポが続きます。誰か、私を紀伊半島観光大使に任命してくださいませんか。

それでは、次の記事でお会いしましょう。

 

(おわり)